広渡川石堰堤

更新日:2023年12月01日

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流れる川に向かって伸びる石製の堤の写真

 飫肥藩伊東家5万1千石の特産品である飫肥杉を積み出すために、貞享3年(1686)完成した堀川運河の取水口に築かれた石積みの堤である。
 石堰堤は、堀川運河に流入する水量を調整することが目的で築かれており、取水口の上流部から下流部へ突き出すように築かれた断面台形の石積みの堤である。平部_南の『日向地誌』には、長さ37間、馬踏1間、堤敷3間、高さ1丈1尺としるされており、現状の約20メートルの長さに較べてかなり長いことが知られる。
 昭和5年に堀川運河取水口に閘門が設置されて、石堰堤と閘門の間にも新たに石積み護岸が築かれた。
 堀川運河の起点である広渡川西岸に築かれた石造堤。川に対してほぼ平行の平面形状を有し、川下側から水を取り入れ運河へ流入する水量を調節する。上幅2.4メートルのほぼ台形断面で、堤の運河側には石敷部分を残す。堀川運河開通時の景観を今に伝える貴重な遺構。

広渡川石堰堤の概要
項目 詳細
種類 石積護岸
文化財指定等 国登録有形文化財
指定年月日 2004年2月17日
所在地(官報・文書等の記載) 日南市瀬貝3丁目地先
近隣集落・小字 瀬貝・鵜の木
年代 近世
関連文化財群 港町油津と堀川運河
保存活用区域内 港町油津と堀川運河
出典 日南市文化財