日南市男女共同参画社会づくり条例
目次
- 前文
- 第1章 総則(第1条-第8条)
- 第2章 男女共同参画の推進に関する基本的施策 (第9条-第16条)
- 第3章 日南市男女共同参画社会づくり審議会(第17条)
- 第4章 雑則(第18条)
- 附則
私たちが目指す社会は、すべての人の人権が尊重され、お互いが責任を分かち合い、個性と能力を十分に発揮し、自分らしくのびやかに生きることのできる男女共同参画社会です。
日南市では、男女共同参画社会の実現に向け、様々な施策に、積極的に取り組んできましたが、今なお、性別による固定的な役割分担意識やそれに基づく社会慣行が存在しており、真の男女平等達成には、なお一層の努力が求められています。
そのため、私たちは、美しい自然に育まれた心豊かな日南市民としての特性を活かし、男女が対等な立場で様々な分野に参画し、お互いを尊重する男女共同参画社会づくりを、さらに推進していかなければなりません。
このような認識から、男女共同参画社会基本法の理念を踏まえ、家庭、学校、職場、地域その他の社会のあらゆる分野において、市、市民、事業者及び教育に携わる者が協働して、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進するため、この条例を制定します。
第1章 総則
目的
第1条
この条例は、男女共同参画の推進についての基本理念を定め、並びに市、市民、事業者及び教育に携わる者の責務を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定め、これを総合的かつ計画的に推進することにより、男女共同参画社会を実現することを目的とする。
定義
第2条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
- 男女共同参画 男女が、性別で役割を決められることなく、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画し、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を受け、かつ、共に責任を担うことをいう。
- 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため、必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。
- 市民 市内に居住する者、市内に通勤・通学する者及び市内において活動する者をいう。
- 事業者 市内において、営利、非営利を問わず事業又は活動を行う個人、法人その他の団体をいう。
- 教育に携わる者 学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において教育活動を行う者をいう。
- セクシュアル・ハラスメント 相手が望まない性的な言動により、相手の尊厳を傷つけ、不利益を与える行為をいう。
基本理念
第3条
男女共同参画の推進は、次に掲げる事項を基本理念として行わなければならない。
- 男女が性別による差別的扱いを受けることなく、個人としての能力を発揮する機会が確保されるなど、男女の個人としての尊厳及び人権が尊重されること。
- 性別による固定的な役割分担等を反映した社会における制度又は慣行が、男女の社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことのないよう配慮されること。
- 男女が社会の対等な構成員として、あらゆる分野における意思の形成及び決定に共同して参画する機会が確保されること。
- 男女が相互協力と社会の支援の下に、子育て、介護その他の家庭生活における活動と家庭生活以外の学校、職場、地域等における活動とを両立できるようにすること。
- 男女が理解し、互いの性を尊重するとともに、生涯にわたり共に心身の健康な生活を営むことができること。
- 学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野における教育について、その促進が配慮されること並びにすべての人に生涯にわたる男女共同参画社会に関する教育及び学習の機会が確保されること。
- 国際社会における取組と密接な関係があることから、国際理解及び国際協力の下に行われるよう配慮すること。
市の責務
第4条
- 市は、前条に定める理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、実施しなければならない。
- 市は、市行政のあらゆる分野において、施策を策定し、及び実施するに当たっては、男女共同参画の推進に配慮しなければならない。
市民の責務
第5条
- 市民は、基本理念にのっとり、家庭、学校、職場、地域その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会の形成に寄与するよう努めなければならない。
- 市民は、市が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
事業者の責務
第6条
- 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動において、男女共同参画社会の形成に寄与するよう努めなければならない。
- 事業者は、その雇用する者について、職場における活動に参画する機会の確保に努めるとともに、男女が職業生活における活動と家庭生活における活動その他の活動とを両立して行うことができる職場環境を整備するよう努めなければならない。
- 事業者は、市が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
教育に携わる者の責務
第7条
- 教育に携わる者は、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成に配慮した教育を行うよう努めなければならない。
- 2 教育に携わる者は、市が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
性別による権利侵害の禁止
第8条
何人も、家庭、学校、職場、地域その他の社会のあらゆる分野において、次に掲げる行為を行ってはならない。
- 性別による差別的扱い
- セクシュアル・ハラスメント
- 男女間における暴力その他心身に有害な影響を及ぼす言動
第2章 男女共同参画の推進に関する基本的施策
男女共同参画基本計画
第9条
- 市長は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画の推進に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定しなければならない。
- 市長は、基本計画を策定するにあたっては、あらかじめ第17条に規定する日南市男女共同参画社会づくり審議会に意見を求めるとともに、市民の意見が反映されるよう努めなければならない。
- 市長は、基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
- 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。
市民等の理解を深めるための措置
第10条
市は、基本理念に関する市民、事業者及び教育に携わる者の理解を深めるため、広報活動等を行うものとする。
市民等の活動に対する支援
第11条
市は、市民、事業者及び教育に携わる者が、男女共同参画社会の形成の促進に関して行う活動に対し、情報の提供その他必要な支援を行うように努めるものとする。
相談等の処理
第12条
市長は、第8条各号に掲げる行為その他の男女共同参画の推進を妨げる行為に係る事案について、市民からの相談又は苦情があった場合は、関係機関と連携して適切に処理するものとする。
調査研究
第13条
市は、男女共同参画の推進に関する施策の策定に必要な事項及び男女共同参画の推進を阻害する問題について、情報収集し、調査研究を行うものとする。
推進体制の整備
第14条
市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、必要な推進体制を整備するものとする。
附属機関等への共同参画の機会の確保
第15条
市は、附属機関及びこれに類するものにおける委員を任命し、又は委嘱する場合にあっては、積極的改善措置を講ずることにより、男女の数の均衡を図るよう努めるものとする。
実施状況の公表
第16条
市長は、毎年度、基本計画に基づく施策の実施状況について公表するものとする。
第3章 日南市男女共同参画社会づくり審議会
設置等
第17条
- 男女共同参画の推進に関する重要事項を調査審議するため、日南市男女共同参画社会づくり審議会(以下「審議会」という。)を置く。
- 審議会は、次に掲げる事項について調査審議する。
- 基本計画の策定又は変更に関する事項
- 男女共同参画の推進に関し、市長から諮問を受けた事項
- 審議会は、前項に定めるもののほか、男女共同参画の推進に関する事項について、市長に意見を述べることができる。
- 審議会は、市長が委嘱する委員15人以内をもって組織する。
- 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
第4章 雑則
委任
第18条
この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この条例は、平成21年3月30日から施行する。
この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2023年12月01日