認知症を知る、備える

更新日:2025年10月06日

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認知症ハンドブック(認知症ケアパス)

認知症ハンドブックの表紙

日南市では、「認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせる街」を目指しています。
 認知症ハンドブックは、認知症の進行や状態に合わせて受けられる医療・介護・サービス、相談先などを示した冊子です。
 年齢にかかわらず誰もがなり得る認知症、認知症が気になり始めたらこの認知症ハンドブックを活用していただき、まずは相談しましょう。

認知症とは?

認知症は、だれでもかかる可能性のある身近な病気です。

「認知症」とは、さまざまな原因により脳に変化がおこり、それまでできていたことができなくなり、日常生活を送ることが難しい状態のことです。

認知症の症状は、記憶の低下(最近のことや物の名前を忘れる、同じことを繰り返す)、判断力の低下(料理や買い物が困難になる)、時間や場所の混乱、言葉での表現の障害(言葉が思い出せない)、行動や人格の変化(怒りっぽくなる、意欲がなくなる)など多岐にわたります。認知症の主な症状の一つである「記憶障害」は、「加齢によるもの忘れ」とは異なります。

軽度認知障害(MCI)をご存じですか?

「軽度認知障害(MCI)」とは認知症の前段階で、軽い記憶障害などはあっても、基本的な日常生活はできている状態です。この段階で発見し、適切に対処すれば、認知症の発症を予防または先送りできるといわれています。
以下の項目で思い当たることがあれば、かかりつけ医や地域包括支援センター(認知症地域支援推進員)へ相談してみましょう。

  • もの忘れが増えた
  • 硬貨で支払いができなくなった
  • 日付や曜日がわからない
  • テレビのドラマの内容が理解できなくなった
  • 今まで楽しかったのに、意欲がなくなった
  • 料理や家事などがてきぱきできなくなった
  • 身だしなみにかまわなくなった
  • 冷蔵庫の中が整理されていない
加齢によるもの忘れ、軽度認知障害、認知症の記憶障害 の違いについて
  加齢によるもの忘れ 軽度認知障害(MCI) 記憶障害(認知症)
原因 脳の生理的な老化 脳の神経細胞の変性や脱落、脳血管の障害 脳の神経細胞の変性や脱落、脳血管の障害
もの忘れ

体験したことの一部分を忘れる(ヒントがあれば思い出す)

体験したことの一部分を忘れる(ヒントがあれば思い出すことが多い)

中等度以降の認知症では体験したことをまるごと忘れる

症状の 進行

あまり進行しない 認知症に進行する場合もあれば、健常に戻る場合もある だんだん進行する
判断力 低下しない 少し低下する 低下する
自覚 忘れっぽいことを自覚している もの忘れの自覚はあることが多い 忘れたことの自覚が薄れる
日常生活 支障はない 支障はあるが、何らかの工夫や支援があれば自立できる 中等度以降の認知症では支障があり、自立できない

若年性認知症

認知症は、一般的には高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症した場合、「若年性認知症」と呼びます。

若年性認知症は働き盛りの世代で発症するため、ご本人だけでなく、ご家族の生活への影響が大きくなりやすい特徴があります。

病気のために仕事に支障がでたり、仕事をやめることになって経済的に困難な状況になってしまいます。また、子供が成人していない場合には親の病気が与える心理的影響が大きく、教育、就職、結婚など人生設計が変わることになりかねません。さらにご本人や配偶者の親の介護が重なることもあり、介護の負担が大きくなります。

このように若年性認知症は社会的にも大きな問題ですが、企業や医療・介護の現場でもまだ認識が不足している現状です。

若年性認知症支援コーディネーター

若年性認知症支援コーディネーターは、若年性認知症の方やその家族からの相談をうけ、関係機関との連携を図りながら、就労継続や生活再建など、本人らしい生活をサポートする専門職です。都道府県や一部の指定都市に配置されています。

若年性認知症コールセンターのトップページ

物忘れ簡易チェック(ひらめきタッチパネル)

日南市では、物忘れが気になる方に対し、「ひらめきタッチパネル」を実施しております。(詳細は下記のリンク先をご覧ください)

相談先・頼りになるところ

認知症地域支援推進員

認知症地域支援推進員は、認知症の方やそのご家族が安心して暮せる地域づくりを行う専門職です、地域のみなさんや認知症サポーターの方、医療や介護の専門職など様々な方と連携、協力しながら認知症になっても安心なまちづくりに取り組んでいます。(認知症地域支援推進員は、長寿課、地域包括支援センター、中部病院に配置されています。)

推進員の役割
聴く 認知症の人やその家族のお悩み、日常の困りごとなどをお聴きします。
支える 認知症の人やその家族がその人らしく安心して暮せるよう、認知症を理解していただく活動を行います。
繋がる 必要なサービスを検討し、関係各所との連絡、調整、情報共有を図ります。

地域包括支援センター(高齢者あんしん相談所)

地域包括支援センターは、高齢者がいつまでも、自分らしく住み慣れた地域で暮らすために、介護、福祉、健康、医療などさまざまな面から総合的に支えるための機関です。

(詳細は下記のリンク先をご覧ください)

この記事に関するお問い合わせ先

電話番号:0987-31-1162
ファックス番号:0987-21-1410
長寿課 高齢者あんしん係へのお問い合わせ